ゲストに喜んでもらえる部屋づくり
ゲストへの「最高のおもてなし」
民泊で、ゲストが「来てよかった!」と感じる【好まれるお部屋】はどんなお部屋でしょうか?
見知らぬ土地に降り立った時、あなたならどんな気持ちになりますか?
そこから、見知らぬ人の家に泊まりに行くとしたら?
ワクワクするでしょうか?ドキドキするでしょうか?
期待と楽しみに胸を膨らませる一方、不安や心配も渦巻いているのではないでしょうか?
まずは、その気持ちに寄り添うことからはじめましょう。
ゲストへのおもてなしは、予約が入る前から既に始まっています。
リスティング(お部屋の説明ページ)の内容や予約時のメールの対応、到着の出迎えや、お部屋にあったら喜ばれる備品類など。
それらの準備が、おもてなしの第一歩です。
それでは、ゲストへの「最高のおもてなし」について考えてみましょう!
布団とバスタオルさえあれば、お客様は迎えられる!

民泊を始めるにあたって、最低限「布団」と「バスタオル」だけでもあればお客様をお迎えすることはできます。
極端な話、民泊を始めたい!と思いさえすれば、今日からでもあなたはホストになれるのです。
「清潔さ」は何にも勝る

はじめて扉を開けたそのお部屋がホコリっぽかったら?洗面台に髪の毛がついていたら?ゲストもがっかりですよね。
満足度は一気に急降下です。ゲストがチェックインするまでに、しっかりお掃除しておきましょう!
お部屋を清潔に整えておくことは、備品をそろえる以上に大切なおもてなしです。
掃除をしやすくするためには、家具や備品は必要最低限にするとよいでしょう。物が多い部屋ほど掃除は大変になります。
ゲストが必要なものを厳選して、素敵なお部屋を準備しましょう。
言葉が通じなくても、笑顔は共通
民泊のお客様は、海外からの来日観光客がその多くを占めます。そのため、対応には英語が要求されることが多々あるでしょう。
英語が得意な人は問題がないかもしれませんが、苦手な方はこれだけでハードルが高くなってしまいますね。
でも大丈夫です!
民泊で必要となる英語はそれほど多くはありません。まずは簡単な英語で、自分なりのテンプレートを用意してしまいましょう。
・あいさつ
・お部屋の説明
そのふたつが伝われば、ゲストの滞在に大きな支障はなくなります。
また、日本人は特にシャイな方が多いので、話すことをためらってしまったり、緊張して真剣な硬い表情になってしまう方もみられます。ですが、英語が苦手だという方ほど、意識して「最高の笑顔」で応対してください!
たとえ拙い言語表現になろうとも、あなたのその笑顔はゲストへの「おもてなしの心」を最大限に伝えてくれるでしょう。
親愛の笑顔に国境はありません!

そして、そのゲストの国の言葉での簡単なあいさつを覚えておくといいでしょう。
・こんにちは
・ありがとう
語学ができなくても、このふたつだけであればそれほど難しくはありません。是非覚えて、ゲストにその国の言葉であいさつしてあげましょう。
もちろん笑顔と共に!
各国のあいさつについては、インターネットで調べれば簡単に知ることができます。
お部屋の情報・写真は正確に
ゲストはあなたのリスティング(お部屋の説明ページ)を見て、予約をするかどうかの判断をします。
そのため、リスティングに載せる説明や写真はとても大切です。これはあなたの「名刺」代わりになるのです。
あなたのお部屋がどんなところか?どんな風に素晴らしいか!心を込めてアピールしましょう。

・お部屋がキレイ。
・自炊や洗濯のできる設備がある。
・駅からの距離が近い。
・近所に見どころ・観光地がある。
・近くにコンビニ・スーパーがある。
このようなお部屋は、海外からのゲストに好まれています。
また、新幹線のある駅から近いことや(移動に便利である)、東京都内フリーパスの範囲内にある駅など、交通の便が良いところも人気があります。
ですが、「自分のお部屋は駅から遠い。」「近くには観光地がない。」とがっかりする必要はありません!
ゲストはなにも「観光客」だけとは限らないのです。
地方から友人に会いに出てくる方、研修など仕事で必要とされている方、観光地ではない日本人の普通の生活を垣間見たい方など、ゲストのニーズは多様です。
上記の内容を満たすような条件で、一からお部屋を借りて民泊を始めることにしたとしても、たくさんのゲストのニーズをすべて満たすことは不可能です。
あなたのお部屋にはあなたのお部屋にしかないアピールポイントがあるのです。それを自ら作り出しましょう。
例えば・・・
●ゲストの性別やタイプに合わせた雰囲気作りでアピール
・女性向けの柔らかい色調のお部屋にしよう。
・部屋に広さがあるから、ファミリー向けのポップな雰囲気のお部屋にしよう。
・部屋は狭いけれど、男性の好む食堂が周りにたくさんあるのをお知らせしよう。
上記のようにゲストの性別やタイプに合わせて雰囲気を作り出すのもお勧めです。

●趣味や特技を生かしたおもてなしで、あなただけのアピール
・私は料理が得意だから、和食を提供できる!
・私は旅が好きだから、一緒に旅の話をたくさんしよう。
・私は東京都内に詳しいから、案内なら任せて!
など、お部屋だけでなくあなたの趣味や特技を生かしたおもてなしは、あなただけの素敵なアピールポイントです。
人柄はすべてにあふれ出ます。あなたの優しさやホスピタリティ、文章からそれを感じ取ったゲストは、すぐに予約リクエストのボタンを押したくなるでしょう。
予約から到着まで、伝えたいことはしっかりと!
大事なことは、メッセージで改めて伝えよう

ゲストとの初めてのやり取りは、丁寧に慎重に行いましょう。
一番大事なことは「ゲストのニーズに合っているか」どうかです。
ホストが「最高の部屋」だと思っていても、それがすべてのゲストのニーズに合っているとは限りません。
予約を承認する前に、ゲストの希望をしっかりと聞きましょう。これはゲストの満足度に直接繋がります。
あなたのお部屋が閑静な住宅街にあるにもかかわらず、ゲストの要望がお酒を飲んで大騒ぎできるようなところだとしたら、近所から苦情が入るかもしれません。
(これはかなり多発する問題です。くれぐれもご注意ください!)
ヘビースモーカーのゲストなら、禁煙のお部屋には耐えられないかもしれません。
あなたがとてもお喋りが好きでも、ゲストは静かに過ごしたいかもしれません。
それではたとえ、あなたのお部屋にそのゲストが来たとしても、喜んではもらえないでしょう。
質問は詳細に応え、疑問や不安に思うことを減らし、ゲストもホストも「お互いに気持ちよく過ごせること」。
それがひいては「喜ばれるお部屋」に繋がるのです。
また、問い合わせへの対応の中で頻発する質問があったなら、それはリスティングに記載するようにしておきましょう。
ゲストにとってもお部屋を理解しやすくなり、あなたの返答の手間も減って助かります。
もし、ゲストのニーズとお部屋が合わない場合はきちんと予約をお断りしましょう。
予約リクエストを却下しても問題はありません。
予約を承認することに決まったら、お部屋のご案内を丁寧に詳細に伝えましょう。
ゲストはリスティングを見てあなたのお部屋を予約しています。
ですが、リスティングの内容をすべてきちんと読んでくれているかどうかはわかりません。
特に大切なハウスルールなどは、メッセージで改めてお伝えしましょう。
・チェックイン/チェックアウトの時間。
・ハウスルール:禁煙・ペット禁止・門限など。
・道案内と地図:空港からくるゲストには空港から最寄り駅までの路線案内もしましょう。
・その他、注意事項など。
そして最後に一言、「あなたの来訪を楽しみに待っています!」とあなたの気持ちを添えましょう。
お待ちかねのゲスト到着!笑顔で迎えよう!

ゲストが無事に到着したら、まずはにこやかな「笑顔」で出迎えてあげましょう。
それだけで、自分は歓迎されているのだと緊張が和らぎます。
そしてお部屋のご案内を、これもまた丁寧に詳細にしていきましょう。
メッセージでも説明したハウスルールなどは、ここでもう一度きちんと口頭で確認しておきます。
大切なことは繰り返し伝え、きちんと守ってもらうようにお願いしましょう。
お部屋の備品や家電の使用方法についても説明し、あとでまたゲストが確認できるようにルールブックや説明書を用意しておくと安心です。
スーツケースについて

日本の家屋は海外と違い「土足厳禁」です。
そのため、海外では気にならない「スーツケースのタイヤ」の問題が起きます。
雨の中引いてきたスーツケースをそのままお部屋の中に持ち込んだために、せっかくキレイにしたお部屋がドロドロ!なんてことも起きかねません。
玄関にスーツケースのタイヤをふけるようなウェットティッシュを置いたり、レジャーシートやマットなどに「スーツケース置き場」とわかるように明記して場所を用意しておくとよいでしょう。
お部屋の備品
次は、お部屋の備品について考えてみましょう。
これはあって当たり前!の1位はWi-Fi!
これが一番【重要】です。日本はまだまだWi-Fiのフリースポットが少なく、旅行者にとってはネット環境がとても不便です。
Wi-Fiは本当に重要で、これが無ければゲストは来ないと言っても過言ではないほどです。
さらに、お部屋のWi-Fiだけでなく「ポケットWi-Fi」が用意できれば尚よいでしょう。
ゲストは多くの時間をお部屋ではなく、観光地などを見て回ることに使います。電車の時刻を知りたくても、地図を知りたくても、Wi-Fiがなければすぐに調べることはできません。
そんな時にポケットWi-Fiがあれば、ゲストの観光の大きな手助けとなるでしょう。今はポケットWi-Fiだけでなく、テザリング機能付きのスマートフォンでも代用が可能です。
シャンプー・コンディショナー・ボディーソープ

お風呂にはシャンプー・コンディショナー・ボディーソープを置いておきましょう。
シャンプーなどの消耗品は、業務用を使うと便利でしょう。ディスペンサーに詰め替え、わかりやすくラベルをつけましょう。
英語・中国語など、多国語での表記があると親切です。
また、香りはきつくないものを選び、安易に安物を選ぶのではなくゲストの気持ちになって心地よくなれるようなものを選びましょう。
女性ゲストは特にシャンプー類の質や香りに敏感です。
トイレットペーパー&ティッシュペーパー
こうした消耗品は予備もしっかり準備しておきましょう。
ただし、予備を置きすぎると持っていかれてしまうこともあるので、(ゲストが見える場所への)置き過ぎには注意します。
シーツとタオル
シーツ:
誰にとっても睡眠は重要です!心地よい眠りが提供出来るように、清潔な寝具を用意しておきましょう。
シーツ類は洗い替えも一緒に準備しておきます。
ゲストがシーツを汚してしまうハプニングが起きても、すぐに変えてあげることができるようにしましょう。
2組だと何か遭ったときに対応できなくなってしまうので、3組用意しておくとよいでしょう。
タオル:
フェイスタオルも用意できれば親切ですが、バスタオルがあれば事は足ります。まずは心地よいバスタオルを準備しましょう。
安物の薄手のバスタオルは質感や肌触りがよくありません。
高級なものでなくても構いませんが、ある程度の厚みと質感は大切です。1,000円前後が目安です。
また、連泊のお客様に対してはタオルの交換を伺ってあげましょう。
ホテルのように1日毎に取り換える必要はありませんが、3日に一度程度は交換するとよいでしょう。
もちろんお客様から要望があれば、3日経っていなくとも交換してあげることが好ましいです。
そのための予備の分のタオルも一緒に購入しておきます。
好まれるお部屋
1.最低限、布団とバスタオルさえあれば、お客様は迎えられます。「民泊をはじめたい」と思う気持ちが、一番最初の準備です。
2.お部屋の「清潔さ」を大切にしましょう。備品の充実以上に、ゲストが必要なものを「気持ちよく使えるかどうか」を考えることが大切です。
3.難しい英語は必要ありません。あいさつとお部屋の説明を「笑顔」で伝えましょう。ゲストの国のあいさつを覚えておくと好印象!
4.リスティング(お部屋の情報ページ)はあなたの名刺代わりです。正確な情報と写真を掲載し、素敵ポイントをアピールしましょう。
ゲストとのやり取り
1.ゲストのニーズと自分のお部屋がマッチするかをしっかりと確認し、ハウスルールや大事なことはメッセージできちんと伝えましょう。
2.ゲストが到着したら笑顔で出迎え、お部屋のルールをしっかりと説明しましょう。
お部屋の設備
1.Wi-Fiはあって当たり前!日本はFREEWi-Fiが普及していません。ポケットWi-Fiは海外観光客には高需要です!
2.シャンプー・リンス・ボディーソープはゲストがバスルームで落ち着けるような、優しい香りを選びましょう。
3.トイレットペーパー&ティッシュペーパーは予備もきちんと準備しておきましょう。
4.シーツとタオルは、肌触りの良いものを!洗い替えの予備も用意が必要です。
おもてなしをするうえで大事なことは「丁寧さ」「清潔さ」「便利さ」そして「気持ちに寄り添うこと」です。
忙しいホストはおもてなしが難しい人もいるでしょう。
英語が苦手で海外からのお客様にうまく対応しにくい方もいるでしょう。
けれど、どんなに忙しくても、言葉が通じにくくても、笑顔だけは忘れないでください!
あなたが笑顔をむけることでゲストは安心し、「ここに来てよかった!」と心地よくあなたのお部屋で過ごすことができるでしょう。
最高の「おもてなし」それは「あなたの笑顔」なのです!
あなたのおもてなしを更に素晴らしいものにしてくださいね!