ゲストが高評価をつけたくなるポイント
Airbnbの稼働率を上げるうえで重要なのは、いかにゲストから高評価のレビューを数多く獲得するかという点です。
高評価のレビューはAirbnbの検索結果における検索順位にも好影響をもたらしますし、リスティングページのクリック率や予約率の向上にもつながります。
いかにゲストの満足度を高めるかは、Airbnbホストとして成功するうえで欠かせない要素なのです。
しかし、Airbnb・民泊ホスト初心者の中には、どうすればゲストの満足度を上げられるのかが分からないという方も多いのではないかと思います。
そこで今回は、Airbnbを利用して日本に訪れたゲストが実際に残したレビューを活用して分析し、レビューデータからゲストの本音を探ってみました。
ゲスト対応力向上を目指すホストの方はぜひ参考にしてください!
ゲストが評価する3つのポイント!
Airbnbゲストが残した大量のレビューを分析することで見えてくることは、レビューの内容にはある程度パターンがあるという点です。
レビューデータの中身を分析すると、ゲストが評価ポイントとして言及している内容の多くは下記3つのいずれかに分類できることが分かります。
①部屋
②ホスト
③ロケーション
そこで、ここでは「部屋」「ホスト」「ロケーション」のそれぞれのポイントに応じて、
レビューの中でも特に言及数が多かったキーワードをピックアップし、ゲストの評価ポイントを探っていきます。
部屋

ゲストの評価ポイントで重要な点を占めるのは、やはり部屋のクオリティです。
Airbnbは宿泊がメインですから、これは当たり前の話ですが、
それではゲストは具体的に部屋のどのような点を評価しているのでしょうか?
部屋に関するポジティブなレビューとして一番多いのは、やはり”clean”(清潔さ)です。
これはゲストをもてなすホストとして当然のことですね。
また、次いで多いのが”comfortable”、”cozy”といった快適さを示す表現です。
このあたりのキーワードはAirbnbリスティングの紹介文を作成する際なども参考にできますね。
また、”traditional”(伝統的な)、”modern(現代的な)”は対極に位置するキーワードですが、いずれも高評価ポイントとして言及されるケースが多いです。
特にAirbnbのゲストはローカルならではの体験を求める傾向が強く、”traditional”な純和風の部屋、畳部屋なども人気があります。
そして、意外と高評価につながりやすいのが、”privacy”です。
まるまる貸し切りの場合であれば問題ありませんが、シェアルームや個室などの場合、ゲストとの交流を図りつつも、いかにゲストらのプライバシーに配慮してあげるかも高評価につながるポイントのようです。
実際のレビューにも、ゲストに対する配慮を高く評価するレビューが数多く見られます。
”furnished”は、”well-furnished”、”nicely-furnished”などと言及されているケースが非常に多く、家具やインテリアが整理整頓され、充実していることも重要なポイントであることが分かります。
ホスト

部屋のクオリティに加えて、ゲストの満足度向上に大きく影響しているのが、ホストの人々のおもてなしです。
ホストのもてなしは高評価レビューにつながりやすく、仮にまるまる貸し切りでゲストとは直接会わない場合でも、メールでのやりとりのレスポンスの早さなどがレビューの中身を分ける大きなポイントとなっています。
特にゲストが評価するホストとはどんなホストなのでしょうか?
1番言及回数が多かったのは”helpful”です。
これは、分からないことに親切に回答したり、道案内をしてあげたり、おすすめのレストランを教えてあげたりといったホストのいろいろな手助けが感謝されているケースが多く、
”helpful advice”(役に立つアドバイス)というのも頻出レビューキーワードとなっています。
また、helpfulに次いで、”kind”(親切な)、”friendly”(フレンドリーな)といったホストの人柄が伝わるキーワードが多く出ています。
そして、ゲストからの質問に対する”quickly”(素早い)対応も、評価を上げるポイントの一つです。
ゲストと直接は会わない形で運営しているAirbnbホストの方は、ぜひ対応スピードにこだわってゲストをもてなしましょう。
上記に出てくるキーワードはいずれもしっくりくるものばかりですが、こうした基本的なおもてなしはしっかりとゲストの人々に伝わっているということがレビューを見ると良く分かります。
それにしても、こうしたホストの人柄や対応を褒めるレビューを数多く見ていると、日本流のおもてなしがAirbnbを通じてしっかりと世界の人々に伝わっているようで思わず嬉しくなってしまいますね。
ロケーション

最後のポイントはロケーションです。
ロケーションは、予約時はもちろんのこと、実際に現地で観光をする際の満足度にも影響する大きなポイントです。
ゲストは、一体どのような感想を残しているのでしょうか?
これは予想通りですが、やはり便利さ、(駅や観光スポットからの)近さ、などがポイントになっています。
こうした近さ、便利さはリスティングのタイトルや紹介文でもぜひアピールしたいポイントですね。
一方で、”quiet”(静かな)や”safe”(安全な)、”peaceful”(平和な)といった物件のある周辺環境に関するキーワードもポジティブなポイントとしてよく挙がっています。
私たち日本人が海外旅行をする際に現地の治安を気にするように、日本を訪れる外国人もそれは同様です。
日本は世界でも随一の治安の良さを誇る国ですが、それでもやはり「安全さ」や「静かに」眠れる環境というのは重要なようです。
ネガティブレビューの定番、3つのワード
ここまでは日本国内のホストに対するポジティブなレビューを紹介してきましたが、レビューの中には残念ながらとてもネガティブなものも存在します。
一度ネガティブなレビューを受けてしまうと、一気に予約率の低下を招く可能性もありますので、注意が必要です。
実際のネガティブレビューを見ながら、事前に同じようなレビューがつかないよう対策を講じておくことが重要です。
Airbnbのゲストがホストにつけているネガティブなレビューの中でも特に多いのは、ずばり下記の3つのキーワードです。
民泊に関わるトラブルとして多いのは、ゲストの騒音による近隣住民への迷惑ですが、実はゲスト自体も騒音に悩まされているケースが多いのです。
実際にAirbnbを運用しているホストの方々からは、ゲストから騒音に関するクレームが来るという話をよく聞きます。
具体的にはどんなクレームが来ているのでしょうか?
騒音に困っているのはゲストも同じ!?

【煩い】
ネガティブレビューの中でも最も多いのは、道路の騒音です。
日本人よりも海外の人は「音のプライバシー」に敏感と言われることがありますが、実際に部屋の外から聞こえる騒音のために快眠ができないというゲストは多いようです。
物件選びの際はもちろん、賑やかなエリアや道路に面した場所にある部屋を貸し出す場合は、防音対策もしっかりしておくことが鍵となりそうです。
ゲストが不快感を覚えるにおい!

【臭い】
また、部屋やアメニティの臭いもゲストのネガティブレビューにつながるリスクが高いポイントの一つです。
一口に臭いといっても様々にありますが、大きく分けると「タバコの臭い」、そして「バスルーム」や「キッチン」といった水回りの臭いに対するクレームが多くなっています。ペットの臭いなどにも気をつけましょう。
また、意外に「臭い」という意味でポジティブな評価を獲得しているのが「畳」です。
畳の「いぐさ」の独特な臭いは、海外からのゲストを惹きつけています。
心を落ち着かせてくれる新鮮ないぐさの臭いは、日本ならではのローカル体験として強くゲストの心に残るようです。
見えない部分の汚れは特に要注意!

【汚い】
最後のキーワードは”dirty”(汚い)です。
特に注意するべきポイントは風呂やキッチン、トイレなどの水回り。そして電子レンジの中やベッドの下など、一見したところでは分からない部分の汚れです。
実際に、”dirty”というレビューがつく部分のほとんどはこれらの場所に集中しています。
いかがでしょうか?
Airbnbのゲストが残したレビューを細かく見ていくことで、ゲストの本音が良く分かり、民泊運用を行う上ではどのような点を意識すればよいのか、そのヒントが見えてきます。